【ストーリー】
夏休みの根本家。マリとカミタマンは朝の体操、パパは盆栽いじり、ママは朝食の準備……伸介は、睡眠中。
伸介「ごちそうさま!」
寝間着のまま朝食の伸介は、一番に食べ終わるやいなや……
伸介「さあ!」
ママ「たまには夏休みの宿題やったらどうなの?」
伸介「ぶるるる……(NO!)」
パパ「また寝るのか?」
伸介「おやすみなさい!(にっこり)」
パパ「むぐぐぐぐ ……もう!」
ママ「あなた! あきらめましょう。ねえ、あきらめましょう!」
一般的な非行化とは違う自堕落二度寝が得意技になってしまったらしい伸介。
汗を流して帰ってきたマリとカミタマン。
マリ「あれ? ないない! わたしの大好物の
桃屋の塩辛ない! パパでしょ!?」
パパ「ううん。伸介」
マリ「お兄ちゃん……」
ママ「ママだって止めたのよ。だいたいママは小学生がイカの塩辛食べること自体……」
マリ「いいわよいいわよ!
桃屋の花ラッキョでガマンするから……カラッポ……」
ママ「また伸介」
マリ「……もう怒っちゃう!」
マリは二階に上がっていき、二階からはモノスゴイ音と伸介の悲鳴が……。
カミタマン「大丈夫大丈夫、たまには兄弟げんかぐらいしなくっちゃ」
ママ「そうね」
……傷だらけの伸介が上げる悲鳴を背景に、カミタマンはしみじみ、「はあ……いいなあ、兄弟げんか……」
朝のトレーニング中も、ふと見かけた兄弟らしい犬が気になったり、一人っ子らしいカミタマンは兄弟がうらやましく見えてしょうがないようだ。
公園にて。
横山「カミタマン、お前そんなに兄弟ほしいの?」
カミタマン「うん……兄弟げんか、してみたい」
…………
横山「カミタマン、俺達、兄弟になろう!」
彼も一人っ子であるという横山の唐突な提案に乗り、さっそく兄弟げんかを始めてみたが……。
…………
横山「カミタマン……兄弟げんかの味ってずいぶん痛くないか? ……俺、一人っ子の方がよかった」
と、取り残されてしまったカミタマン。
再びブルー入ったカミタマンの頭上を飛来して過ぎていったのは、何とそば屋のおかもちであった。
空飛ぶおかもちは交番に飛び込み、中に入っていた
冷やし中華おばさんは、何やら火急の相談事がある模様。しかしおまわりさんは全然居眠り中でちっとも起きてくれない。
さて、そんな冷やし中華おばさんに、カミタマンは神様らしく相談に乗ってあげることにした。
冷やし中華「実は、
長寿庵の中華三兄弟のことなんだけどね……」
長男の中華そば、次男のもやしそば、末っ子の五目中華――
彼ら、長寿庵の中華三兄弟の仲の悪さが、冷やし中華おばさんの悩みのタネだったのだ。
中華そば「こら、五目中華の弟、お前やたらキャベツやにんじん入れやがって、それじゃ広東麺と変わりねえじゃねえか。日本そば屋の中華三兄弟なら、日本そば屋の中華らしく、もう少しあっさりしろってんだ」
もやしそば「中華そばあんちゃん、それ言っちゃ五目中華が……」
五目中華「もやしそば兄ちゃん、いいんだよ。中華そば兄ちゃん、俺だって言わせてもらうよ。俺は、中華そば兄ちゃんみたいな、チャーシューと、なるとと、シナチクと、焼きノリ一枚だけの、貧乏くさい人生はやだよ!」
もやしそば「おい五目中華! そりゃ言い過ぎだぞ」
中華そば「この野郎! 弟だ弟だと思って甘やかしておけば……」
とことある事に長男と末っ子がケンカをし、真ん中のもやしそばが仲裁に入るという……。
カミタマン「よくある兄弟げんかじゃないの~」
冷やし中華おばさん「違うのよカミタマン。あんたにはわかってないのよ、日本そば屋における中華三兄弟の立場っていうものが……まわりには口うるさい、ざるそばやたぬきうんどんが」
日本そば屋における中華メニューはいわば外道であり、「中華は中華専門店へ行け」と、ママコ扱いで立場が非常に微妙なのだった。
そんな二人のところに、またおかもちが飛んできた。とうとう店を追い出されてしまった中華三兄弟である。
そしてこりずにけんかを始める中華そばと五目中華。
ここでいったん場面は根本家に。ダイニングの仲良し兄妹である。
つんつんしているマリが、謝っても許してくれないので伸介は自分にビンタとパンチをお見舞いしはじめたのだった。そして自分のアッパーカットでノックアウト。
兄弟げんかは続く。
そのうち、真ん中のもやしそばがついに……。
「冷やし中華のおばさん……俺もう疲れちゃったよ。けんか止めるのもうあきた! 勝手にやらせておけばいいじゃんかよう! 中華そばあんちゃんも、五目中華の弟も、みんなキライだ! 俺はもやしそばだ~~!」
カミタマンが二人のケンカをコショウで止めている最中に、もやしそばはいなくなっていたのだ。からっぽの鉢とテープを残して。
ようやく目が覚めた二人は汁の涙を流して泣くが、家出したもやしそばがそれで帰ってくるわけでもない。そのうちまた責任のなすりあいをはじめた二人にあきれたカミタマンは、ラップで二人の「口」を塞いだ。
それでも結局、冷やし中華おばさんに泣きつかれ、カミタマンはもやしそばを探してやることになった。
――さて一方、仲良し兄妹。
自らをノックアウトした伸介がいつまで経っても目覚めないので、マリは座布団でポカリ、ゴミ箱でポカリ、あげくにフライパンを振り上げ――
伸介「ナニすんの!?」
もやしそばを探し歩くカミタマン。
そんな彼に、突然声をかけてきたのは、フケた感じのヤンキー姉ちゃん。チェーンでカミタマンをからめとり、もやしそばの所に案内してもいいが、金を……ときた。
しかしカミタマンにはこの程度の相手はもはや敵ではない。カミタンブーメランの必要もなく、彼女の隙をついて打ち倒す。
カミタマン「さあ、もやしそばはどこだ!?」
彼女に案内されたのは、
「バラ館」なるあやしい建物……。
薄暗い店内では、パンティーをかぶって「夜の仕事」に身をやつすもやしそばの姿が……!
いやがるもやしそばを捕獲したカミタマン。連れて帰ろうとするが、ごねて暴れて始末におえない。怒ったカミタマンは彼を閉じこめた虫かごを投げ出し、カミタンブーメランをお見舞いしようとする。
そこに現れたのは、中華そばと五目中華だった。
中華そば「弟をやるなら、この俺を」
五目中華「あんちゃんの代わりに、僕を」
カミタマンはブーメランと彼らの間に入り、自分を盾に彼らにあたるのを避けると、
「仲良く暮らせ、中華三兄弟」
と言い残して、夕日を浴びて去っていくのだった。
【コメント】
いわゆる無生物ネタの秀作のひとつと思われる。
大半の場面でどのラーメンも本物w この番組のホンモノ指向は何かが違う。
しかし「バラ館」て……。子どもにわかるわけないし、日曜の九時からこれを見せられて子どもに質問でもされた親はさぞかし困惑しただろう。
そんな番組に主演の岩瀬君は、今回もあられもない姿を披露。乳首のところに穴があいています……。
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無題
2009/02/28(Sat)15:43
No.1|by NONAME|
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