1985年4月7日から1986年3月30日までフジテレビ系で全51話が放送された特撮テレビ番組で、東映不思議コメディーシリーズ第5作目。
小学校五年生のさえない少年根本伸介の元に、神様の島カミタン島を追い出され、カップめんの容器に封じられた子どもの三流神様カミタマンがやってきた。カミタマンは三流ながらヒーローを司る神様で、伸介を正義のヒーロー「ネモトマン」に変身させる。ところがこのネモトマン、空を飛べる以外元のさえない少年と何ら能力は変わらず、連戦連敗、得体の知れない珍怪人らもからんで、毎回どたばた騒動を繰り広げる。
不思議コメディシリーズで有名な脚本家浦沢義雄氏が多くの脚本を手がけているが、必ずしもメインではないようだ。日曜九時にしては「いいのか」と思えるネタも少なくないが、同シリーズ「ペットントン」のぶっとんだ破壊力からすれば大人しくなった方のようだ。ただ、演出のテンポなどはペットントンよりはるかによく、こなれているように思う。無生物ネタや「スカートめくり」など随所に浦沢テイストが光る。
カミタマンの人形は実によく動き、声の田中真弓さんも素晴らしい仕事をしている。主題歌は「古畑任三郎」の本間勇輔さんの作曲で、田中さんが歌っている。ものすごくノリがよくて頭からメロディが離れない。エンディングテーマの脱力感と実に好対照。
主役の伸介は岩瀬威司という子役が演じていて、「勉強も運動も恋愛もさえない男の子」という設定において絶妙。一般的にかわいいと言えるかも疑問、タレント的「花」もあまり感じられない。しかしだからこそすぐそこにいそうで、愛らしい。撮影開始時は、どうも計算するとまだ九歳だったようで、実に幼い。これが最終回近辺、すごく成長している。お腹も(笑)
ペットントンのガン太君ほどではないが、この人選といい、劇中での扱いといい、番組関係者に「何か」を感じずにいられない。
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